スパイ教室02《愛娘》のグレーテ/感想/周回遅れの人生録

著者:竹町 イラスト:トマリ

★★★★☆

期待を超える面白さ、今回はきれいに騙された。作品の構成がとても上手だった。新しい情報が与えられるたびに、物語の構図が2転3転し、読んでてとても楽しかった。

不可能任務を見事達成させた新生スパイチーム『灯』次のミッションは冷酷無惨のスパイ殺し『屍』の排除。より過酷な任務に、クラウスは最強のメンバーを選抜する。しかし、「あぁ。残念ながら、今回の任務には八人全員を連れていけない」選ばれたのは実力に不安の残る四人の少女。「現時点における――『灯』最強の四人で暗殺者に挑もう」そう告げるクラウスの真意は――?またメンバーの一人は、そんなクラウスに抱く恋慕が暴走していき――。クラウスが仕込んだ「嘘」が明かされる時、少女たちの真価が試される!

以下、ネタバレを含む感想です。

 

 

 

不可能任務を達成し「」は正式なチームに昇格した。クラウスは少女たちの授業を続けながら「灯」に課された任務を、1人で休みも取らずこなしていた。少女たちの実力不足、失いたくないという怯えもあり、彼女たちを任務に連れて行かなかった。

そこに、クラウス1人では達成できない任務が持ち込まれる。どうやって1人で挑めばいいか悩む中、グレーテの参謀としての能力の高さに光明を見いだし、メンバーを選別し、「」に挑むことになる。

だが、「屍」に挑んだのはクラウスと選抜されなかったメンバーであり、選抜されたメンバーの任務はクラウスの力を借りずに「屍」の弟子を倒すこと、ということだった。騙された。普通に適性と協調性で選んだのだと思った。もし、裏表紙を読んでたら気づけたのに。

このクラウスの「」から始まり、沢山の仕掛けが施された、読者を楽しませてくれる2巻だった。少女たちは名前で書かれるようになり、分かりやすい。さらにメンバーを4人に絞ったことで、少女たちの魅力をしっかりと感じられた、大満足の作品でした。

 

まず、相手が良かった。前回の少女たちの役割は、クラウス1人では勝てない相手に全員がかりで裏をかき一撃浴びせる。というものだったのに対し、今回は4人がかりで暗殺者の弟子を倒すという、ギリギリどうにかなりそうな任務というのが良かった。

そして、何よりグレーテが良かった。彼女の愛と献身、クラウスの負担を背負おうとする覚悟、クラウスに見返りを求めようとする女性らしさが良かった。正直言って、1巻読了時にはモニカとティアの次に気になっていたけど、間違いなくグレーテが一番好きだ。

 

さて、2巻のラストはすごく気になる引きだったが、3巻は今回で出番のなかった4人に焦点が当たるのかな。この作品の登場人物はみんな魅力的で、嫌いな部分がでてこないのは逆に怖い。最後まで、グレーテが一番好きでいられるだろうか?3巻も期待している。

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