地獄に祈れ。天に堕ちろ。/感想/周回遅れの人生録

著者:九岡 望 イラスト:東西

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今回は「地獄に祈れ。天に堕ちろ。」という本を紹介します。作者曰く、「B級2時間映画みたいな火薬特盛バディアクション」

著者は「エスケヱプ・スピヰド」九岡 望先生です。

イカしたDJが今回のお話を大紹介ダ!

ミソギ、死者。嫌いなものは聖職者。犯罪亡者をぶっ飛ばし、地獄の閻魔に引き渡す荒事屋にして……シスコン(妹)!

アッシュ、聖職者。嫌いなものは死者。聖なる銃をぶっ放し、死者を殺しまくる某機関の最終兵器にして……シスコン(姉)!!

こんなチョイとオカしな二人が、何の因果か亡者の街『東凶』で、「魂」に効くヤバーいおくすりを大捜索! 聖職者嫌いの死者と死者嫌いの神父が!? ハッ、まったく上手くいく気がしてこないね!しっかーし! 困ったことにこいつら実力は折り紙付き。おいおい頼むから『東凶』を壊滅させちまったりすんなよ!? 電撃小説大賞《大賞》受賞作家・九岡望が贈る、ダークヒーロー・アクション!

以下、ネタバレを含む感想です。

 

死者が地上をうろつくようになって10年。世界有数の危険地帯、日本の幽離都市「東凶屠」

主人公、亡者のミソギは地獄の閻魔様との契約で、犯罪亡者を狩り、地獄に送り返す仕事をしていた。地獄の沙汰も金次第。ミソギ閻魔様100億円の借りを返さなければならない。仕事をこなしていたは、大きな事件の糸口を得る。

東凶では亡者に効く麻薬「As」が流行していた。背後にいるであろう大物を捕らえるために、ミソギは重大な積み荷の受け渡しが行われる港に乗り込むことになる。

時を同じくして、この事件を解決するために、英国特務機関「アナテマ」から2人のエージェントがやってくる。1人はフィリス、いろいろと災難な新米シスター。もう1人はアッシュ元大量殺人鬼、「17から19歳」「長い金髪」「緑色の瞳」の女性を「姉」と認識し、従うやべー奴。

上の人間の意向で、ミソギアッシュは協力して事態の解決に当たることになるのだが、亡者と聖職者、当然そりは合わない。だが、敵は待ってくれない。敵の襲撃を機に、2人は共闘関係を受け入れる。

「はっきり言って悍ましいけど」「ぜんっぜん気は進まねぇが」

「君が言え」「は?ざけんな、そっちが言えそっちが」

「嫌だ。虫唾が走る」「あのなぁ、お前から来たんだろうが⁉」

「...共同戦線だ。あーあ(bloody hell)」

「手ぇ組むぞ、畜生が!」

仲良いなぁ。小学生かよ、最高かな、笑ったわ。

最後まで読んで、1人も嫌いなキャラがいなかった。既に揺るがない芯を持ったミソギが、自分の生き方を貫き通す様は最高だし、妄執のために生きていたアッシュが、フィリスミソギの言葉で、自分の為に生きていけるようになったのも良かった。

フィリスの活躍は言うまでもなく、本当に新米かよと思った。あと、ハイドも良かった。矜恃のある悪役は好き。最後の一言がカッコ良すぎる。

 

大満足の1冊だった。2巻も楽しみ。アッシュはこれから、何の為に生きていくんだろうか。潰れたりしないかな、心配。あと、くくりが東凶を離れるのがちょっと残念、ファーストコンタクトが、1+1=」「ばなな」なあの癒し枠との会話をもう少し楽しみたかったな。

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