少女願うに、この世界は壊すべき/感想/周回遅れの人生録

著者:小林 湖底 イラスト:ろるあ

★★☆☆☆

今回は「少女願うに、この世界は壊すべき」という本を紹介します。

第26回電撃小説大賞「銀賞」受賞作。著者は「ひきこまり吸血姫の悶々」の小林 湖底様です。

私には合いませんでした。

こんな世界はぶっ壊してやる――妖狐の因子を持つ少女・熾天寺かがりは、村を襲う天颶や心ない人間たちから迫害され、この世界の全てを忌み嫌っていた。そんな彼女の願いに応じ、はるか昔に自らを封印した最強の聖仙・神津彩紀が覚醒する。五彩の覇者と呼ばれ、全能の薬神でもある彼の姿は――全 裸 だ っ た 。「間一髪だったな」流れるように神州刀を振り回し、敵を殲滅した彩紀は告げる。「どうやら俺はお前の式神、平たく云えば奴隷になってしまったようだ。お前の願いはなんだ──」最強のエロ聖仙と灼熱の狐耳少女による、世界変革の物語が始まった――

人の祈りは、天の法則を書き換える。第26回電撃小説大賞《銀賞》受賞作!

以下、ネタバレを含む感想です。ネガティブな感想です。

 

 

 

西暦3000年と少し、OLI因子と呼ばれる力で世界は一度滅びていた。理不尽な迫害を受け、世界を憎んでいた熾天寺かがりは、千年前に自身を封印していた仙人神津彩紀と出会う。彼は彼女の悲惨な境遇を変えるため、彼女に力を貸す。という物語だ。

設定のなどは興味深いのだが、私は楽しめなかった。

 

まず、熾天寺かがりの境遇について。彼女は世界をぶっ壊したいと思うほど悲惨な境遇に置かれているのだが、神津彩紀に出会ってもなお、不遇な場面が続いている。悲惨な境遇があったからこそ、報われた時が引き立つのは分かるのだが、読んでいてずっとモヤモヤしていた。

次に神津彩紀について、彼は強大な力と多くの知識を持っているのだが、意図しない状況が起きたら弱く、思慮が浅く感じる。また、更生の余地など見られない相手とかに対し、懲りただろうとか、謝罪し悔い改めるなら手心を加えるとか温情をかけるのもどうかと思う。実際その甘さのせいで、死にかけ、守るべき者を危険にさらしている。何をやっているんだと思う。

最後に、OLI因子がご都合主義に過ぎることについて。あまりにもなんでもありすぎる。浮遊している島が落ちそうになっても、ちょうどいい因子を持っていたから大丈夫。ヒロインの1人が死んでも、生き返らせる因子があったから大丈夫。はぁ、そうですか。としか思えない。

私には合わない作品でした。

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