Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙/感想/周回遅れの人生録

著者:古宮 九時 イラスト:chibi

★★★★★

アンネームドメモリー第5巻。前回を読んでいた時のしんどさは何処へやら、期待を胸に読み進める。オスカーティナ―シャの気持ちはすれ違うことなく、新しい関係を築いていく。オスカーの口説き文句と、ティナ―シャの舞い上がりっぷりは、本当に最高。

「お前が欲しい。だから結婚を申しこんでいる」「……は?」

オスカーの呪いを解いたティナーシャは自国に戻り、魔法大国・トゥルダールの女王として即位した。別々の道を歩み始めた二人の決意とは――。そして、呪いの元凶たる『沈黙の魔女』がついに二人の前に現れる。明かされる呪いの真実、過去へ時を巻き戻す魔法球の存在。名もなき物語に無二の思いが刻まれる第五巻

以下、ネタバレを含む感想です。

 

期待とか不安とか、扉絵を見たら吹き飛んだ。ふぁーーーー!?マジか、最高か。

なるほど、ティナ―シャの即位は1年限り、その後なら結婚できると。オスカーは再編後の世界でも彼女孤独を見たんだね。スキンシップをして、ナチュラルに口説く攻めて、攻めるオスカー。やっぱり恋愛面はポンコツなティナ―シャ。あぁ、ようやく辿りつけたんだなぁと、感慨深い。

腹をくくったこの2人に勝てる者などそうそうおらず、謎の古代遺跡、トゥルダールでの失踪事件、禁呪を使ったファルサスへの侵攻、再編以前の記憶を保持しているヴァルトからの接触、最上位魔族との戦闘など、様々な困難を打ち破っていく。

そんな中、印象深かった場面の1つは「沈黙の魔女」ラヴィニアの襲撃だろう。彼女が何故オスカーに呪いをかけたのかが明かされる。以外だったのはラヴィニアの人物像だ。理知的で自嘲的、私怨ではなく親としての私情で動いていたのか。いろいろと納得できた。

もう一方は、ラスト数ページ。ティナ―シャオスカーに400年前の話をした所。2人が過去を共有した場面。オスカーが、再編前のオスカーを知った時、なんて言えばいいんだろう。よく分からない、とても不思議な気分になった。

あとオスカー、こんなに可愛い嫁を毎朝起こせるなんて、めちゃ幸せだと思うよ。

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